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RCIとはどんなテクニカル指標か?
RCIは、FX取引において利用されるテクニカル指標の1つです。
順位相関指数とも呼ばれます。
RCIは、価格が割高なのか割安なのかを判断するために生まれたテクニカル指標です。
RCIの分析方法にはほかのテクニカル指標とは違ったある特徴があります。
価格が上昇(下落)した値幅や割合”ではなく“価格の順位”と“日付の順位”に着目しているという点です。
RCIは、価格の順位と日付の順位に相関関係がどのくらいあるのかを指標として算出した数値です。
RCIの特徴
RCIは最小値である-100、最大値である+100の間位を推移しています。
高値を更新するような上昇トレンドに向かっていくとRCIは+100に近づき
安値を更新するような下落トレンドに向かっていくとRCIは-100に近づきます。
対象期間は短期~中期~長期などさまざまで、
期間が長くなるほど描く線が平坦に近くなり、価格から少し遅れるという特徴があります。
RSIとの違い
RSIは「買われすぎ」、「売られすぎ」を判断するのに適したテクニカル指標です。
レンジ相場において逆張りをすると有効に働くとされています。
数値の範囲は0~100で、25以下に下がると「売られすぎ」
75以上まで上昇すると「買われすぎ」と判断することが多いです。
RCIも「買われすぎ」「売られすぎ」を判断できる点ではRSIと似ていますが、
トレンドが発生している局面において順張りをすると有効に働きます。
RCIとRSIは、適しているトレードスタイルに大きな違いがあります。
RCIを使ったトレードの手法
トレードルールを構築するときの重要ポイントは以下の2点です。
1.シンプルであること
2.優位性のある環境を選ぶこと
トレード手法はシンプルでなければいけません。
何千回も繰り返すかもしれないトレードにおいては
同一条件同一判断がができなくては、意味がありません。
ルールが複雑すぎてミスをしてしまったり、
すべての条件が整っていなくてもエントリーしてしまったりすることが
負けてしまう一番の要因です。
ですから手法はシンプルでなければならないのです。
また、手法とセットで考えなければいけないものが優位性です。
その手法が得意としている環境を選んで、トレードしなければ勝てません。
手法に相性の良い環境でトレードするだけでトレード成績は向上します。
RCIの使い方
RCIは殆どの業者で短期9、中期26、長期52がデフォルトの設定になっています。
それぞれの期間のRCIは以下のように使います。
RCI9は、短期間の設定なので、もっとも敏感に反応します。
主にエントリーのタイミングやトリガーで使用します。
RCI26中期の期間設定で、値動きと共にチャートに沿った動きをします。
主にチャートの方向性を示してくれます。
RCI52最も長期間設定になっており、方向が急に変わることはありません。
主に上位の時間足のチャートの方向性を示してくれます。
売られ過ぎ・買われ過ぎ
RCIは、オシレーター系インジケーターになります。
RCIの場合、示す数値で[トレンドの方向]や[売られ過ぎ][買われ過ぎ]のシグナルを知られてくれます。
RCIの数値によって、概ね以下のような判断ができます。
0%〜+100%…買い目線
0%~-100%…売り目線
+80%〜+100%…買われ過ぎ
-80%〜-100% …売られ過ぎ
RCIは中期26や長52の方向に合わせて、
短期9でタイミングを計ってトレードしていくのが基本的な使い方になります。
RCIを使ったトレード手法
手法自体はとても簡単ですが、
大切なのは優位性のある環境を選ぶということです。
そのためにMA(移動平均線)を使います。
買いトレードの場合、基本的には次のように取引します
①RCI26とRCI52が、+75%以上の買われ過ぎゾーンに張り付いている。
②短期9が売られ過ぎのサインを点灯し、0%を上抜いたら買いでエントリーする。
売りの場合は、反対のルールになります。
トレードすればすぐに分かりますが、
RCIのシグナルだけでトレードすると、不安な状態でプラスになりません。
そこで、移動平均線(MA)を使ったフィルターを追加して、
エントリー根拠を作ります。
こちらも、王道中の王道ロジック、パーフェクトオーダーです。
買いトレードを検討する場合は、
上から順に、短期MA、中期MA、長期MAが揃った時のみエントリーを検討するようにします。
それぞれの期間をどのようなパラメーターにするのかは好みが分かれるところです。
RCIは、トレンドとエントリータイミングを分かりやすく示唆してくれますが、
微妙な判断が難しいです。
そんなときに、MAのパーフェクトオーダーを
エントリー可否の判断材料にするというわけです。
さらに、チャートの環境判断として
直近高値や安値、サポートライン、レジスタンスラインなど、
意識される価格を確認しておきます。
直近安値やサポートラインで買いトレードの条件がそろった場合や
直近高値やレジスタンスラインで売りトレードの条件がそろった場合が
利益確定できる確率が高くなります。
最後に
この記事で説明しているのはRCIを使った基本的なトレード手法です。
私が実際にトレードしている手法はもう少しシンプルなものです。
直近高値・安値、レジ・サポは主観的な要素が高く、
過去のチャート検証がしにくいので、
実際のトレードには導入していません。
その代わりにチャートの時間足や
RCIのパラメーター設定を
様々な組み合わせで検証して
トレードルールを作り上げています。