cFDは相対取引のため、業者によって手数料が大きく異なります。現在、株価指数cFDの売買手数料は全社ともに0円ですが、個別株や株価指数先物、債券のcFDは、手数料ありとなしの業者が混在している状況です。
手数料の詳細については、巻末資料を参照してください。
cFDでは、売買手数料のほかに、もう1つ取引コストが発生します。それが「スプレツド」です。cFDの売買レートはすべて、買値と売値の2つのレートで表示され、これを「2Wayプライス」といいます。そして、この2つの値段の価格差をスプレッドといい、それがcFD業者の利益になるのです。スプレツド幅はcFD業者によって異なります。たとえばNYダウだと、だいたい316ドル。スプレッドは相場の急変や流動性の低下によって変動することが多いので、「スプレツド2ドルー」と表示している業者でも、4ドル、5ドルと開く(スベル)ことが少なくありません。これを「スリッページ」といいます。
もう少し詳しく説明しましょう。各商品の取引量が多いと流動性が高いのでスプレッドは狭くなり、取引量が少ないとスプレツドは広がる傾向にあります。仮にNYダウの買値が29714.2ドルのときに「成行」 で買い注文を入れた場合。取引量が少ないときや相場が荒れているときは、提示したレートよりも29716.4ドルなどのように、不利な価格で約定することがあるのです。これをトレーダー用語で 「スベル」といいます。指値注文ならスベル心配はありませんが、瞬間的に売買しにくいというデメリットがあります。そこで活用したいのが「許容スリッページ」の設定。たとえば、NYダウの買い注文で許容スリッページを「0」に設定しておくと、提示レートと異なる価格で約定することを避けられます。約定できずにはじかれることもありますが、そこは業者との根競べ。経験上、5~6回発注を繰り返せば、提示レートで約定することができます。