松坂がドラフトにかかった1998年、
横浜ファンだった私は、
固唾を呑んでクジ引きを見守っていました。
それから早15年。彼も32歳となりました。
果たして彼の大リーグ挑戦は正解だったのか?
確かに渡米してからの2年間は二桁勝利。
ワールドシリーズ制覇も経験することができた。
しかし投手としての成績を振り返ってみると?
西武時代
実働 8年間 204試合登板 190試合先発
完投72 完封18 108勝 60敗 勝率 .642 防御率 2.95
メジャー
実働6年 117試合登板 116試合先発
完投1 完封0 50勝 37敗 勝率 .575 防御率 4.52
数字をみても渡米後の成績の低下は明らかです。
球数管理が厳しいメジャーでは
完封・完投が少なくなるのは仕方ないとして、
防御率の悪化は惨憺たるものです。
かろうじて勝ち越していますが、
これは渡米後2年目に18勝3敗と大活躍したときの貯金に過ぎません。
この6年間の成績は以下のとおり、
2007年 15勝12敗(貯金 +3) 勝率.555 防御率4.40
2008年 18勝 3敗(貯金+15) 勝率.857 防御率2.90
2009年 4勝 6敗(貯金 -2) 勝率.400 防御率5.76
2010年 9勝 6敗(貯金 +3) 勝率.600 防御率4.69
2011年 3勝 3敗(貯金 ±0) 勝率.500 防御率5.30
2012年 1勝 7敗(貯金 -6) 勝率.125 防御率8.28
実質活躍したのは2007~08年の2年間しかないと言ってもよいでしょう。
それでも2007年は3つ勝ち越したに過ぎません。
西武時代に平均して2点台をキープしていた防御率は、
メジャーでは4点台、
年単位でみても1回しか2点台を残していません。
あの怪物松坂の凋落を招いたのものは何か?
横浜高校時代の松坂↓
西武時代の松坂
ボストン時代の松坂(2008年3月、日本での開幕試合)
2012年の松坂
・・・明らかに太りすぎです。
体型をコントロールできないプロ野球選手は長続きしません。
イチローにしても、松井にしても
メジャー入団から10年以上ベストに近い体型を維持し続けていました。
イチローにいたっては、
年をとるごとに無駄な肉がそぎ落とされているような印象さえ受けます。
松坂には怪我の影響もあったとは思いますが、
一番の問題は太りすぎて体型が維持できなかったことでしょう。
そして、太りやすい松坂の体質から考えると、
余程の覚悟とまわりのサポートが無い限り、
米国での生活で西武時代のような
無駄の無い体型に戻し、維持し続けることは難しいと思われます。
松坂に参考にして欲しいのは、
松坂と同世代の上原(現ボストン)、
一世代上の斉藤隆(元LA、ボストン、現楽天)。
彼らは、松坂同様、ハイカロリーな米国の食文化の中で生活を送りながら
どちらも体型維持に成功し、
長期にわたって現役生活を続けている投手です。
去年今年と活躍しているダルビッシュ(現テキサス)。
肉体改造をして日ハムで活躍した彼は
メジャー2年目の今も、すばらしい体型を維持しています。
この状態を維持し続けることができれば、
肩・肘に負担をかけることなく、10年は活躍し続けることができるでしょう。
楽天の田中投手もメジャー行きが噂されていますが、
こちらは良妻ぶりで支持率急上昇の里田まいが支えてくれそうです。
まぁ、他の選手はともかくですね・・・
松坂大輔!
今シーズンはもう投げるな。
早く日本に帰って来い!
和食メニューでダイエットしろ!
楽天に入団してくれ!
そうしたほうが君のためだ!
と私は思う・・・。
「松坂世代」にも陰り?
同じトシで活躍しているプロ野球選手たちのことを「○○世代」と呼ぶ。
PL学園コンビの清原、桑田、『大魔神』佐々木らの「KK世代」。最近では日本ハムの斎藤、楽天の田中、巨人の沢村らの「ハンカチ世代」。このメンバーについては、いまや田中が球界を代表するエースとなっていることから「マー君世代」にした方がいいような気もするが。
もちろん実力、人気ともにレベルの高い選手がそろっているからこそ、そう呼ばれるのだが、なかでも有名なのが「松坂世代」。ところが、32歳になったリーダー格の松坂が、これまで経験したことのない“苦投”を続けている。
インディアンス傘下の3Aコロンバスで、一昨年の右ひじ手術からの復帰をめざした今季、招待選手としてスプリングキャンプに参加。しかし、メジャーからお呼びがかからなかったため、自ら自由契約を申し出て、インディアンスを退団。