FX市場には様々な通貨ペアが存在します。
どんな通貨ペアを取り扱っているかは業社によって様々ですが、
などは、日本の業社であれば取り扱っていないところはないでしょう。
これらの通貨ペアの中で、
世界の基軸通貨である米ドルと他通貨の組み合わせを「ドルストレート」
米ドル以外の通貨同士の組み合わせを「クロス○○」と言います。
ですから、ドル円、ユーロドル、ポンドドル、ドルスイス、豪米ドルなどは、
ドルストレートの通貨ペアです。
これに対して、
ユーロ円、ポンド円、豪ドル円 などのペアを「クロス円」
ユーロポンド、ユーロ豪ドル、ユーロスイスなどを「クロスユーロ」と呼びます。
このルールにのっとって考えると、ユーロ円はクロス円でもありクロスユーロでもある
ということになりますが、まぁその辺はどうでもいいです。(;^_^A
日本人は自国の通貨になじみがあるために、
クロス円のペアでの取引が盛んに行われています。
このクロス円通貨のレートは下のようにして算出されています。
例:ユーロ円の場合
ドル円 1$=100円 ユーロドル 1€=1.3000$
∴ 1€=100円×1.3000=130円
このようにドルを間に挟んで異通貨間の交換レートを計算します。
よってクロス円のレートはドル円の影響を受けやすい傾向はあるものの
他通貨の対ドルの動きにも大きな影響を受けることになります。
・・・前置きが長くなりましたが、ここからが本題。
これらの特性から考えると、
クロス円通貨ペアの見通しの立て方のヒントが見えてきます。
単純に考えると、(ユーロ円の場合)
ドル円 ユーロドル ユーロ円
買い目線 × 買い目線 = 強い買い目線
売り目線 × 売り目線 = 強い売り目線
となり、クロス円通貨ではドル円以上の強いトレンドが予想できます。
また、
ドル円 ユーロドル ユーロ円
買い目線 × 売り目線 = レンジ相場
売り目線 × 買い目線 = レンジ相場
という判断ができるわけです。
このような見通しを持てるようになると
強い買い目線のときは「買い」から入る
強い売り目線のときは「売り」から入ろる
レンジ相場のときはボリンジャーバンドの+2σで売り、-2σで買い
という戦略が立てられるようになります。
当然この判断基準にも例外はあり、
ユーロ円がレンジ相場と判断できる場合でも、
円とユーロの強さのバランスが崩れているとレンジにならないときがあります。
例えば、
ドル円 ユーロドル ユーロ円
強い買い目線 × 売り目線 = やや買い目線
買い目線 × 強い売り目線 = やや売り目線
強い売り目線 × 買い目線 = やや売り目線
売り目線 × 強い買い目線 = やや買い目線
というケースです。
どちらの勢いが強いかということは
ATRの数値の大小で判断するとよいでしょう。
このようにして、チャートを見つめることで
ちょっとだけ先の動きの見通しを立てることができるようになります。
・・・そうはいっても、突発的な動きというものはどうしても避けられませんので、
やはり損切り注文を必ず入れておくということは大事です。