行動非行動の法則
~行動した事による後悔と、
行動しなかった事による後悔はどちらが大きいか?~
洋服を買いに出かけたあなたは、
とあるショップでとても好みの限定品のジャケットを見つけた。
購入しようと思い値札を見てみると「¥100,000」。
予算が¥50,000だったあなたは
このジャケットを購入しようかどうかと
以下の選択肢の間で迷っている。
株売買に関する類似の実験でアンケートを取ると、
より多くの人間が長期的に見た時には
「予算オーバーだから諦める」選択肢の方が後悔する
と答えている。
このケースの面白い点が、
無理して買ったら買ったで、
短期的には無理して買ったことを後悔するという事ですね。
これは、買い物の為に
無理な金銭負担(金銭リスク)を生じさせてしまった事に対する
後悔によるものなのですが、
こうした心理状況は
行動経済学では「損失回避性」で説明する事ができます。
しかしながら、
いったんジャケットが自分の物になると
購入金額以上の価値を感じ始める為、
それに伴い、買った事に対する後悔が薄れていくのです。
行動経済学では「保有効果」という理論で説明する事ができます。
そうした一連の心理状況の変化の中で、
短期的には後悔する買い物も、
時が立つにつれ徐々に後悔の気持ちは薄れていきます。
買わない行動を選択した場合は、
そうした気持ちの移り変わりは無く、
代わりに「買わなかった」という部分のみが
フォーカスされてしまう為に、
長期間にわたって後悔してしまう事になるのです。
・・・
トレードでもそうですね。
チャートで迷ったときにエントリーを見合わせたところ、
後に相場が予想した方向に動き出し、後悔・・・
ただし、トレードでは保有効果があるとは限りませんので、
迷った挙句にエントリーをしても、
相場が逆行してしまえば、
やはり後悔することになってしまいます。
結局は、
迷う余地のないトレードルールを設定しておくことが
大切なのだと思います。
(^ε^)♪