多くの哲学者によって,愛は人間の偉大な力であるとみなされてきた。
子どもに惜しみのない愛を与えれば,彼らは力強く成長し,崇高な精神を築き,成功裏に,そして力強く明るい未来へと導かれるのである。
愛が配偶者や自らの職業に向けられれば,目覚める度に成功への温かい激励を受けるのである。
人生,あるいは世界は愛の力にしたがっていると確信している。
愛に満ち溢れ,,それを惜しみなく使う人に対する報酬は非常に大きい。
意識の高いとレーダーがトレーディングという名の芸術を愛することができれば,障害となるものは何も無いと確信している。
トレーダーが純粋にトレーディングを愛するとき,損失は何ら障害とならない。
困難は,より容易に克服される。
調整や危機の時期は絶好のチャンスであり,更なる高みを目指すきっかけとなるものである。トレーダーにとっても,愛は強力なものである。
この愛に関する記述がトレーディングに関する書物として不適当であると思うならば,次のテストを行ってみてほしい。
成功しているとレーダーで,トレーディングが嫌いである人物を探してみてほしい。
信じられないほどの鋭さでマーケットに参加している一にも関わらず,自分の能力を軽蔑してい
る人を探してみてほしい。地球上のどこを探しても,そんな人は一人もいない。偶然はありえないのである。
今日,人々の夢を上回るような利益を上げられる才能を有しているとレーダーは皆,心の底からトレーディングを愛しているということだろう。
問題は,今現在,彼らが勝っているからトレーディングを愛しているのかということである。
あるいは,彼らが勝って生き残っている理由が,トレーディングを愛しているおかげであり,トレーディングを愛さないものが脱落していったからなのかということである。
私は本書を執筆しながら,後者であることに賭ける。
トレーディングを愛するよう努力してほしい。
「デイトレード」(日経 BP刊)より