長い時間足のチャートと短い時間足のチャート。
どちらを使ってトレードをするかということを考えることがあります。
単純に勝率ということで考えれば、
長い時間足の方に分があるかもしれません。
例えば1時間足や4時間足を使った場合、
勝率が5割を超えることも簡単だと思います。
なぜ勝率が上がるかというと(あくまでも自分の場合ですが)、
長い時間足を使った場合は、
利益が乗ればすぐに利益確定をしてしまいがちですし、
含み損を抱えてしまった場合は、
じっと我慢の子を決め込んで相場が反転するのを待ってしまうことが多かったように思います。
そして建値を少し超えて、微益になったところで決済。
大体こんなパターンです。
もちろん長い足でやっていますので
相場が戻ってくるまで数日から2・3週間待つなんてこともザラでした。
これでは資金効率上、さらには精神衛生上もよくありません。
まさに悪いトレードのお手本のようなものです。
長い時間足のトレードをした時の自分がどうして損切りを出来ないのかというと、
その原因はロスカットの大きさにあります。
先ほどのパターンのように含み損を耐え忍ぶ日々を送り続けていた時に、
ふと、「もう損切りしよう」と思う瞬間がやってきます。
しかし、そうなった頃には含み損が膨大に膨らんでしまっていることがほとんどです。
いつか戻る、いつか戻るという淡い期待が、
「もうしばらくは戻らないだろうという」絶望に変わる瞬間です。
FXの指南書には早めの損切りの重要性が大事と書かれてしますが、
なかなかそうはいきません。
気を取り直してチャートに向かっても、
長い時間足故に、次のチャンスが巡ってくるのまでにもかなりの時間がかかります。
そして、最悪の時には、待ちきれずに早めのエントリー。
こうして負のスパイラルに陥って行きます。
長い時間足の場合、勝率は高いかもしれません。
しかしトレードの数自体が少ないですし、
損切りの幅大きくなってしまうので、
自分としてはトータルで見ると利益を残すのが難しいのではないか、と考えています。
それでも1時間足などの長い時間足に魅力を感じてしまうことが時々あるのは、
損切りという自分の非を先延ばしにできるかもしれないという甘えなのかもしれません。
自分の失敗を認めることだけ先延ばしにしたところで、その失敗が大きくなってしまっては元も子もないですね。
ここまで書いてしまうと長い時間足を使ったトレードが不利なのかと思ってしまいますが,
そうではありません。
1時間以上の長い時間足を用いたトレードの利点は,短い時間足に比べて騙しが少ないということです。
1時間足は1本確定するまでに5分足が12本確定することになります。
5分足で10~20本分の騙しが現れたところで,
1時間足にっとっては2本分にも満たないので,その騙しが現れにくいのです。
よって,長い時間足で現れたエントリーポイントは
短い時間足で現れたエントリーポイントよりも確率的に有利だということになります。
しかし,騙しが現れにくいとは言っても,全くないわけではありません。
5分足の騙しが1時間足に現れにくいですが,
1時間足チャート全体では騙しが存在します。
1時間足の騙しは4時間足には現れにくいですが,
4時間足チャート全体では騙しが存在します。
4時間足の騙しは日足には現れにくいですが,
日足チャート全体では騙しが存在します。
結局,騙しが全く現れないチャートは存在しないので,
どこかで騙しを受け入れる必要が出てきます。
さすがに月足や週足をメインチャートにしてトレードをするのは期間が長すぎます。
その上,チャートの時間足が長くなれば長くなるほど騙しによる損失が大きくなってしまいます。
この2点を考えると,長い時間足を使ったトレードといえども,
1~4時間足のチャートでトレードをするのが現実的なのではないかと考えていますし,
チャートの時間足を長くすればするほど,枚数を少なくして資金管理に目を光らせる必要があると思います。
そう考えると,
短い時間足で,
勝率が5割を少し超え,
平均利益が平均損失よりも大きい
というのが理想のトレードという至極当たり前の結論にいたることになるのです。
ここまで考えてこんなことを言うのもなんですが,
こんな当たり前のこと,FXの本ならば当然書いてある内容です。
やはり王道というものは間違ってはいないのですね。
それを実践できていない自分が悪いのだと思いました。