多い枚数でエントリーをしてしまうと,少しの値動きで,大きな含み損を抱えてしまいます。
ポジションを数日以上保持しようとすれば,ある程度の含み損が発生してもしかるべきという気持ちで臨まなければなりません。
具体的な数字で言えば,資金に占める証拠金の割合を10%に収めるべきと考えます。
NZドルと円のペアで考えてみましょう。
1NZドルが60円のとき,1万通貨あたりの証拠金は24000円となります。
よって,100万円の資金でトレードを始めようとすると,1万通貨では4つのポジションが建てられるということになります。
1円刻みでナンピンをしていくと,57円まで下落してもエントリーはできますね。
もちろん資金に余力はありますが,下落時に抱える含み損によって,強制ロスカットをされてしまう可能性が大きくなりますので,これ以上のエントリーは危険です。
これがデイトレードであるならば,その日のうちの損切りをする前提ですので,10~30枚ほど建てても大丈夫でしょう。
しかし,このようにルールを守ってエントリーをしていったとしても,NZドルが史上最安値の42円まで下落したらどうでしょうか?
60円でエントリーしたポジションの含み損は18万円
59円でエントリーしたポジションは17万円
以下16万円,15万円の含み損を抱えますので全部で66万円の含み損を抱えることになります。
残りの余力は25万円です。
何とかしのぐことができますね,かなり際どいですが。
よりリスクを減らそうと思ったら,その通貨の史上最安値まで暴落してもロスカットされないポジションを作ることが大切です。
より効率的に,資金を活用してポジションを立てるのであれば,1回のエントリーを1000通貨にするとよいでしょう。
60.00円~59.10円の間で10pipsごとに1000通かずつナンピンするようにすれば,42円まで暴落したときの余剰資金はもう少し多くなります。
結論的には,資金で何枚のポジションを持つことができるかということよりも,余剰金(資金の総額-証拠金)がどれだけの含み損に耐えられるかということが重要です。
スイングトレードにおけるリスク管理は,含み損を以下にコントロールするかという点にあるということになります。
スイングトレードをするならば,この10%という数字は,上限ぎりぎりのところだということを肝に銘じて,トレードをするようにしています。