ここでは、いくらで逆指値を入れたらいいかについて解説していきます。
まず、頭に入れておいてほしいのが「勝ち続ける人間はいない」ということ。 どんな天才トレーダーでも、最終的にプラスになったというだけで、「負けなし常勝」なんてことはまずありえません。ですから、必ず連敗することがあるということを念頭において、取引することが大切です。私は常に10連敗する可能性を想定して取引に臨んでいます。たとえば、10万円の証拠金で1枚のNYダウを買い建てるとき、いくらまで下がってもいいかを考えます。 証拠金使用率が強制決済ラインの150%になるのは何としても避けたいので、この場合は130%ラインの3万円くらいがギリギリ許容範囲というところでしょう。10連敗を想定すると、1回のトレードで許容できる損失は、3万円÷10回=3000円。
仮に1ドル=90円だと、およそ33ドルが逆指値設定ラインということになります。
連敗が続くと、どうしても「何でこんなにチマチマと、損失ばかり確定しなくちゃいけないんだー」と、損切りするのがもったいなくなることがあります。神様は意地悪ですから、損切り直後に相場が戻したり 、などという試練というか誘惑を与えてくるわけです。でも、負けてはいけません。損切りは、テクニックではなく精神論の世界です。勝つためにめざすべきは、高い勝率ではなく、儲けであるということを忘れないでください。9勝1敗でも、トータルでマイナスだったら意味がない。精神的にはとてもつらいですが、1勝9敗でも、最後に儲けが手に残っていればいいのです。 私のように30枚、50枚とトレード枚数が増えてくると、1回の損切りで30万円近い損失が発生することもあります。これが続くと本当にヘコみます。でも、これは大ケガしないための保険料のようなもの。日によって必要経費が多くかかることもあるかもしれませんが、出し惜しみをしてはいけません。もし、損切りラインを設定せずに、1日の想定最大値幅である200ドルを持っていかれたら、たった1回で360万円の損失。たった2連敗で、背筋がゾッとするような損失を抱えることになるのです。
細かい損切りがいかに大切か、おわかりいただけたでしょうか?そしてもう1つ。損切りラインには達していなくても、予想に反してもみ合っているときは、思い切ってポジションを1回手仕舞いましょう。