デイトレのつもりでエントリーしても、場中に思ったように値が動かない日もあります。そんなときは、ポジションを潔く手仕舞って、スタンスをスイングに切り変えるのも手です。
そもそもチャート分析は、少し先のスパンの値動きを読むためのもの。思ったとおり動かないということは、予想が外れたということなので、発想を切り換えることが大切です。相場は、引け際に大きなトレンドが出やすい傾向があります。そして、その方向性を予想するとき、参考になるのが日足チャートです。場中に相場がもみ合っているときは、みんながどちらに向かおうか迷っている証拠といえます。そういうときはたいてい、大多数が納得できるところで落ち着こうとします。では、みんなが納得できるところとはどこなのか?それが相場の大きな流れが指し示している方向です。
大引け1時間前になったら、1日の値動きをローソク足で考えてみましょう。下落トレンドの途中なら、最終的に陰線になる方向に値が動く可能性が高く、逆に上昇トレンドなら、陽線をつけるべく始値超えに向かうことがよくあります。そこを、スイングトレードでねらい撃ちするのです。予想が的中したら、翌日はさらにそのトレンドが強まる可能性が高いといえます。ですから、そのような場合はポジションを手仕舞わずに、オーバーナイトで持ち越します。翌日の寄り付きでギャップアップ、ギャップダウンしてスタートという幸運を手にできるかもしれません。
ちなみに、ギャップアップとは前日の終値よりも当日の始値のほうが高値で寄り付くこと、ギャップダウンとは前日の終値よりも当日の始値が安値で寄り付くことをいいます。逆に予想とは違う動きを見せたら、すぐに損切りしてください。含み損を抱えたまま、オーバーナイトでの持ち越しは絶対に禁止です。 精神的にものすごいストレスになるし、翌日ギャップアップ・ギャップダウンしたときに、取り返しのつかない事態を招きかねないからです。 デイトレ初心者の多くは、とかく5分足や1分足など時間の短いチャートばかりを追いがちです。 しかし、このようにチャートという「木」ばかりを見ていると、大切な相場の動きという「森」が見えなくなってしまうので、1日の最初と最後には必ず日足で大きな流れを確認することが大切です。