テクニカル分析にはいくつかの系統があります。移動平均線はいわゆるトレンド系指標の代表格です。もうひとつの系統にガオシレータガと総称される一派があります。
RsIやストキャスティクス、MAcDというテクニカル分析を聞いたことがあるでしょうか。RsIもストキャスティクスもMAcDもオシレータのひとつです。オシレータの特徴は、チャートの値動きから買われすぎや売られすぎを分析することにあります。相場を動かすのは人間ですから、株であれ指数であれ、あるべき水準から離れることが多々あります。大きな不安材料ばかりが目立つようになると、人々が悲観的になり、本来であればそれほど売り込まれる必要がないのに、相場が暴落することがあります。反対に、バブルなどが発生して投資への意欲が過熱すると、通常の動きで想定されるよりもはるかに割高な水準になることもあります。
長期でなく短期的に見ても、相場には売られすぎや買われすぎが常です。売られすぎた相場はいずれ修正されますし、買われすぎた場合もいずれ元の水準へと修正されていきます。相場が売られすぎにあるのか、買われすぎにあるのかを判断することでトレードのチャンスが大きく広がるのです。そして、そうした相場の売られすぎ・ 買われすぎの度合いを判断する指標として、オシレータ系のテクニカル分析があるというわけです。
ここではそうしたオシレータ系の代表格としてRSIを紹介しましょう。
RSI は「相対力指数」と訳されることが多いようです。オシレータ系のテクニカル分析ではもっとも広く使われているのではないでしょうか。とくに最近ではネット証券各社のチャート分析ツールの充実によって、個人投資家でもこうしたオシレータ系テクニカルを使いやすい環境になったことで注目度が増しているようです。
チャートにRSIを表示させると、チャート下部にサブウィンドウが出てきます。これがRSIです。RSIは0から100の範囲で変動します。テクニカル分析の教科書では、RSIが20より下にあると売られすぎ、80より上にあると買われすぎと判断せよ」と書いてあることが多いようです。20と80の数字は30と70である場合もあります。