CFDの特徴である取扱銘柄の幅広さは、逆に「どの銘柄をトレードすべきか」という迷いにもつながりかねません。CFDの強みである投資対象の幅広さをメリットとするためには、まず自分が勝てそうな銘柄をピックアップする必要があります。そのためには、幅広い銘柄を見ることが大切です。しかし、皆さんは仕事があり、家庭があり、趣味があり、CFDトレードに費やせる時間も限られているでしょう。「たくさんの銘柄を見ている余裕などない」とmlロいたくなるでしょうが、そう思う方は勘違いしています。
CFDトレードで勝つために、チャートを逐一、複雑な分析方法と高度な知識を使って見ていく必要はありません。チャートを分析している時間量とトレードの成果は必ずしも比例しません。知っているテクニカル分析の数とトレードの成果も必ずしも比例しません。私たちは研ぎ澄まされたわずかな武器だけを手に、マーケットという戦場へ向かえばよいのです。複雑なテクニカル分析を駆使したところで、パフォーマンスが上がるわけではありません。
ここは初心者の方が勘違いしてしまいがちな部分ですが、数式を駆使した難解なテクニカル分析であっても、その精度はたかが知れています。シンプルな移動平均線のほうがよほど有効です。日本人は勤勉ですから、私が「テクニカル分析が必要だ」と話すと、必要以上にハマってしまう人がいます。マーケット環境は日々変化していますから、「昨日はうまくいっていたテクニカル分析が、今日はまったく通用しない」ということが常態です。
肝心なのは、どんなテクニカル分析を使うかということではなく、持っている武器をマーケット環境にあわせてどう使い分けるかであり、武器をどう組み合わせるかということなのです。その際に携える武器はシンプルであればあるほど、どんなマーケット環境でも応用が利きます。勉強してムダになるということはありませんが、投資に費やした時間やコスト、知識の量とトレードの成果が必ずしも比例しないというのは投資の面白みでもあり、むずかしいところでもあります。
そこで、私が皆さんにお薦めしたいのは、まず厳選した少数の武器だけを研ぎすませて、そのうえでチャートを3分間見て、売り局面なのか、買い局面なのか判断がつかなければ、様子見とすることです。3分間見ても判断がつかないようなチャートは、1時間かけても2時間かけても判断に迷う相場である可能性が高いのです。そうであれば、ムダに時間をかけずにこう割り切ったほうがよいのではないでしょうか。
「ひとつのチャートにかける時間は3分」
これならば忙しい方でも、CFDでトレードできる幅広い銘柄をウォッチする時間がとれるのではないでしょうか。