相場はまるで生き物のようだ。
相場には「行きたい方向」というものがある。
米国の経遠相標が良かったからと言って
ドルが買われるとは限らない。
相場には常に良い材料と悪い材料が存在するが、
どの材料を好みどちら寄りに動くかはその時次第。
相場が材料を取捨選択する。
材料が先にあるのではなく、
為替の動きが先にあるというイメージだ。
その取捨選択の具合を分析することで
相場のその時の趣向をつかめる。
そういったものをすべて含めて
数多の市場参加者の動向や思惑の結晶として発生した流れが、
あたかも意思を持って動いているかのように
感じ取れる時がある。
その微妙な相場の息吹を感じるのは難しい
そんなときの手掛かりになるのが経済指標
経済指標は発表時間が決まっており、
その注目度や重要度もほぽ固定されている。
実際に多くの市場参加者がそれを利用して
相場を動かそうとしている。
為替相場は米国中心、米ドル中心で動いている。
しかも、それは唯一無二の対抗馬
ユーロとの対比が主になっている。
そして、ユーロ自体の強弱も見るために
「ユーロ/ポンド」や
「ユーロ/スイス」なども利用してみると、
「ユーロ/ドル」においてのドルの方向性と
その強さがより正確にわかりやすくなる。
独自の道を行きやすい 「ドル/円」は
別個に考えた方がわかりやすくなる。
以上を踏まえて相場を注意深く観察したい
経済指標発表時には以下の傾向が出る。
これは注目度の高い経済指標ほど顕著だ。
そしてその前に、
経済指標は単純に結果の良い悪いではなく、
市場予想値との差で反応の度合いが変わることも
確認しておきたい。
相場がドル買い寄りの地合いの時
経済指標が市場予想値よりも良い結果
→ドル買いが加速しやすい
経済指標が市場予想値よりも悪い結果
→多少のドル売り、もしくはあまり動かない
経済指標が市場予想値とほぼ同じ
→ドル買いになりやすい
相場がドル売り寄りの地合いの時
経済指標が市場予想値よりも良い結果
→多少のドル買い、もしくはあまり動かない
経済指標が市場予想値よりも悪い結果
→ドル売りが加速しやすい
経済指標が市場予想値とほぼ同じ
→ドル売りになりやすい
相場が中立寄りの地合いの時
経済指標が市場予想値よりも良い結果
→ドル買いになりやすい
経済指標が市場予想値よりも悪い結果
→ドル売りになりやすい
経済指標が市場予想値とほぽ同じ
→あまり動かない
これらの動向を元に
現在どちら寄りの地合いであるのかを日々確認しつつ、
さらに地合いと相場の方向が同じになった時に
加速しやすい性質を利用すると、
ポジション構築の参考になるの。
また、相場は必ずしも一方向に動いているのではない
経済指標による相場の値動きは
中期・短期・超短期と相場を分けた時の
超短期にあたる
つまり、一般的にトレンドといわれる中の
一番小さな上下動に相当する。
よって、この超短期の上下動が
短期や中期のより長い相場の方向性と重なった時には、
スイング用のポジションを立てることも検討の余地が出てくる
これらを応用することによって、
スキャル、デイトレ、スイングと
複数のトレードに対応することができる。
経済指標以外の場合では、
何が材料視され、何がスルーされるのか、
実際の相場の動きと
数々のニュースを把握することによって最適化していく。
大きな流れの中のブレなのか?
もしくはしばしの戻りなのか?
大きなトレンドの転換なのか?
を見分けることも大切になる。